第10回日本クリニカルパス学会が終了した。

本日のシンポジウムの場で明らかにされて驚愕したのだが、こんなところにも「事業仕分け」の

悪政が忍び寄っているということ。

シンポジウム4:「岐阜地域における地域医療連携」にて岐阜大学大学院救急・災害医学分野

の小倉真治教授が進めている“救急医療支援情報流通システムGEMITS”が事業仕分けで

廃止の対象に入ったとのこと。

GEMITSは岐阜大学を中心とした企業コンソーシアムで経済産業省の予算で4年間かけて

開発するもの。

GEMITSは次の4つのシステムで構成されている。

1)医師の状態、機器の稼働情報などを自動的に収集して病院の診療可能性をリアルタイム

  で把握する「病院情報収集システム」

2)患者情報を受け取り、病院情報を加味して搬送先を割り出す「統合エージェントシステム」

3)救急車両に搭載するシステムと、データ入力などを行う携帯端末を合わせた「車両ITシステ

  ム」

4)複数の無線通信方式の中から通信を常時最適な状態で行うための「車両通信システム」

救急救命の現状を明らかにカイゼンするシステムなのだが、予算カットでこの先どうなるのか?

今の「事業仕分け」は明らかに国民にとって必ずしも良い方向にあるとは言えない。