先週土曜日は、財団法人日本医療機能評価機構主催による「第8回EBM研究フォーラムに参加した。この会には第1回から参加しているが、今回は超満員の盛況ぶりであった。

主催者である同機構は、「医療情報サ−ビス事業」として“診療ガイドライン”の公開をホームページ上で行っている。

現在は、医療者向け58疾患、一般向け13疾患の診療ガイドラインとそれらの基礎となる医学関連文献情報を公開している。

これらの事業の愛称はマインズ(Minds:Medical Information Network Distribution Service) といっている。

 

開会時刻より30分遅れて会場である日本医師会館に到着したものの、既に席は満員お礼状態だった。それでも、たまたまコ−トだけが椅子に置いてあった席を見つけ、「空いてますか?」と隣の席の参加者に尋ねると、彼は無造作にコートを自分のほうに手繰り寄せた。

超満員なのに、それに机の下には棚が設けられているにもかかわらず、平気でコートを椅子に置く輩がいるものだと、呆れた。

今回のシンポジストは4人であったが、その中でも、思わず身を乗り出して聞かざるを得なかったのは、「NPO法人ささえあい医療人権センターCOML」理事長の辻本好子氏の話しだった。

COMLには毎日、全国の患者家族から相談の電話が来ている。 

辻本氏の話は患者視点のものであって、医療者への不満は随所に表れているが、そこは患者の方も賢くなるべきだというのが持論のようだ。

そのひとつに、「診療ガイドライン」というものが医療従事者の医療行為のベースにあるのだと知っていれば、医師のインフォームドコンセントの言葉の中身も受け止め方が違ってくる筈だということだ。

それゆえに、Mindsには「一般用診療ガイドライン」をもっと充実して欲しいというのは、頷ける話だ。

やはり、患者視点の話を聞く機会を持った方が、医薬品産業界に生きる人間にとっては、医療に対する見方が是正されていくので良いのではないか。

 

本日は、午後からWebマーケティングのセミナーに参加する予定。