帝国データバンクの調査によると、昨年(2009年)の医療機関の倒産件数は、52件で
過去最高に達したようだ。(内訳:診療所26件、歯科医院15件)
倒産理由は、従来が「放漫経営」に起因するものが目立ったのだが、昨年は、「医業収入減」
によって経営難に陥り、資金繰りが危うくなってしまったのが主因のようだ。
今回の診療報酬改定は、医療費ベ−スで0.19%アップ(700億円)とされているが、後発品
のある先発医薬品の薬価追加引き下げ600億円分はこれに含んでおらず、実質的には、
0.03%アップ(100億円)というのが実態である。
しかし、今改定は入院に重きを置いた改定であり、外来中心の「診療所」にはマイナス要因
の方が強く、診療所経営者にとっては、今後、ますますスリム化や経営合理化を進めて
行かざるを得なくなり、そのしわ寄せは、当然、医薬品・医療器具備品の納入価に振り向け
られることは予想されることだ。
「新薬創出・適応外薬解消等促進加算」の対象になった品目といえども、値引き要求は
強くなることは必至であろう。