弊社の主軸事業である「PBA医薬マーケティング・アカデミー」の第7期が開講しました。

講師には、次のお二人にお越し頂きましたが、熱のこもった、かなり深い内容で、参加者も

「目からウロコ」状態であったと思います。

★井上良一氏(ファーマ・マーケティング・コンサルタント)

★金子 潔氏(アストラゼネカ㈱ 取締役執行役員 プライマリーケア事業本部 本部長)

 多くの国内系企業で開発進行中のアイテムの中には、井上氏がまさに「ゴミ」と称した

ものが数多くあり、マーケットでの4番手、5番手商品に位置するものを抱えている企業

の戦略ドメインの考え方を疑問視するとのコメントには多くの参加者からため息が漏れた。

 金子氏はその講義の中で、「外資系企業が本邦で新発売するものは、欧米では10年を

経過したものに過ぎず、本当の意味での“新薬”ではないのだ。日本が、ドラッグ・ラグを

解消すれば、一挙に日本は毎年“新薬だらけの過当競争”になることは必定」との考え

には、多くの参加者は納得したに違いない。

 また、金子氏は「日本の企業に在職中で自社創薬・マーケティングを経験したプロマネは

外国への導出に伴い、自社新製品のマーケティング・リーダーになれるという選択肢が

あることを忘れてはならないだろう。」と締めくくられた。

  非常に参考になる内容であっただけに、講座終了後の「開講祝賀会」ではお二人の講師は

質問攻めに合っておられ、食事もろくにできない様子であった。

今年もまた充実したプログラムのもとに進めていきます!

昨日は生まれて初めて“成田山新勝寺”に参拝し、さらにこれも初めてだが

厄年(前厄)の“お祓い”に参列した。

数人ずつのグループが分刻みでお祓いを受けていく。

てっきり20〜30分はお祓いに掛かるのだろうと覚悟していたが、驚くことに

読経から各自の名前が呼ばれていき1グループが終了するのにほんの5分程度

だったこと。これで、各参列者から7千円〜1万円を徴収しているのだから、

お寺というのは、高収入ビジネスである。

とは言っても、あれだけの広大な敷地と数多くの仏閣・施設を維持していくのだから、

それだけの売上を上げざるを得ないのは分かる。

帰りには、成田山参道に数多くのうなぎ屋が店を連ねているが、その中の「川豊」

にて遅めの昼食をとることに。

その店だけが、何故か行列ができていたので、興味本位で入ってみた次第。

味は、別段、これと言って素晴らしいという印象はなかった。

ごく普通なのだが、“何故か行列ができる店”なのだ。この訳が知りたいものだ。

うなぎは、随分と今まで多くの店で食してきた経験を持つが、郷里の「川貞」

日本橋「大江戸」に勝る店はない。

それにしてもこの成田山は広大な敷地を有しており、また来ようと思った次第。

明日からは、15日のPBA開講講座で話す「提言」に着手せねばならない。

今年は従来にも増して忙しくなりそうだ。

やはり、秋の出版が先に見えていると、その執筆作業に掛かる時間が尋常では

ないからだ。普通のビジネス書でも、執筆仲間の話からすると、1年間はそれに

掛かりっきりになるとのことからも、極力、余分な時間は割愛せざるを得ない。

そのため、現在執筆中の『Monthlyミクス』の連載もあと2回で終えることにした。

3月号が最終とすれば、ちょうど年度変わりのいい時期であろう。

連載「レバレッジ・プロマネ論」は医薬品業界でも広く読まれていることから、読者

には申し訳ないが、やむを得ない。

新刊本のタイトルは『医薬品産業戦略マネジメント』とする予定だが、出版時

には変更しているかもしれない。

忙しくなる年には、仕事のオファーが重なるもので、昨年末に世界的コンサルティング・

ファームの某社より、「カウンシル・メンバー」への依頼が舞い込み、引き受けることに

なった。既に、同社のサイトには、佐藤のProfileが掲載されていた(勿論、全文英語)。

今年は従来以上にエンジン全開で走らなければならない。

いよいよ今年もあと3日で終えようとしている。

起業して7年目になるが、医薬品業界の変遷はじつに目まぐるしかった。

企業合併は海外だけのことではなく日本国内にもその波は押し寄せてきた。

アステラス、第一三共、大日本住友、協和発酵キリンが代表的な合併劇であった。

そんな中、内資系の優良企業である武田薬品やエーザイは“独立系”とマスコミでは

言われ、敢えて、内資同士の合併というスタイルは選ばず、優良な海外企業に目を向け、

それを吸収し傘下に収めるという路線を“驚くべき巨額”を投じて進める戦略は、他社とは

明らかに距離をおくものであった。

武田は2008年5月、米VBのミレニアム・ファーマシューティカルズをじつに、約88億ドル

(約1兆円=当時レート)で買収し、その上、武田グループ全体のオンコロジー領域の開発

を同社に委ねたのは、従来のM&Aの思考では考えられえない斬新的な決断であった。

エーザイは2008年1月、米VBのMGIファーマを約4,075億円で買収した。これも、

オンコロジー分野の基盤強化のためだった。

この2社が共通するのは、“同族企業”だったということも敢えて背景として捉えねばなるまい。

もっとも、カリスマ経営者武田國男会長は今年で退任したが、その中央指導体制は特筆に

値した。ちょうど現在のエーザイ内藤社長と非常に似る。

そのような中での第一三共によるインドのランバクシー・ラボラトリーズの約4,833億円に

のぼる巨額を投じての買収も世界をあっと言わせた。

今後の製薬業界の動きは、まだまだM&Aが続くことが予想され、特に国内中堅クラスの

企業の行く末が非常に注目されるところだ。

何故ならば、来年試行される「薬価維持特例制度」によって、業界の再編が一挙に進むことは

誰もが疑うことがない“舞台”が既に用意されているからである。

今や、ニッチ領域すら大企業にとっては、それを選択せざるを得ない時代に突入している

以上、中堅企業の選択肢はどんどん減っていくことになる。

さて、中堅企業の社長諸氏の判断は?

本日、かねてより計画中の出版が決定しました。

出版社T社との打合せで、来秋発売を目標に進めていくことになりました。

本のタイトルは予定では『医薬品産業戦略マネジメント』とするつもりです。

全部で300ページは優に超える内容となります。

医薬品業界での40年近い経験をもとに川上(R&D)から川下(営業)に至るまでの

広いポジションに役立つ内容に仕上げていくつもりです。

というわけで、来年は、執筆に忙しくなる一年になりそうです。

ご期待下さい!

日本人は宗教というものにどれだけ執着心があるのだろうか?

大半の家庭は仏教で占められている筈なのだが、イエス・キリスト生誕を毎年

そこかしこで祝っている。そう、「クリスマス・・・」というやつだ。

コマーシャルベースに踊らされているとしか言えない状況が日本全国各地で見られる

わけだ。しかし、産業界にとっては、それがビジネスの都合の良い手段となるわけだ。

かくして、商魂たくましい小売・サービス業界の“気持ちの良いお膳立て”のもとに

筆者も昨夜は踊らされた。

あるJポップバンドのディナーショーに付き合うことになったが、多くのファンの熱狂振りに

驚嘆。熱烈な固定ファンが多いのも頷けるほど、そのバンドは中身が“本物”だった。

日本人は、何か“こじつけ”があれば、如何様にでもコマーシャルベースに乗れる器用な

民族なのかもしれない。

それが、今日の経済大国日本を支える特殊な精神構造かも。

とは言うものの、毎年、亡き母の墓前に参拝せねばという思いが優先するのは、やはり

日本人たる所以なのだ。

クリスマスも良いが、皆さん、年に1回位はご先祖様の墓前に足を向けては如何か?

16日(水)は第1回日米ジェネリック医薬品シンポジウムに参加した。

主催は日本ジェネリック医薬品学会だ。

六本木アカデミーヒルズの会場は、満員で200名超の参加者で盛況であった。

因みに参加費は無料だというから同学会は太っ腹だ。

<プログラム>

講演1:『我が国におけるジェネリック医薬品の現状と課題』

    武藤正樹(国際医療福祉大学大学院教授;日本ジェネリック医薬品学会代表理事)

講演2:『マイラン社の米国におけるジェネリック普及に対する取り組み』

    Ms.Heather Bresch(Mylan Inc. President)

講演3:『包括医療評価制度(DPC)下における後発医薬品の役割』

    小山信彌(東邦大学心臓血管外科教授;日本ジェネリック医薬品学会理事)

講演4:『3 trillion yen:USA Policies Promoting Generic Drug Use』

    Richard G Stefanaccid(University of the Sciences in Philadelphia)

日本人講演者の話は既知のことばかりで、あまり参考にならなかったが、外人講演者

の講演は、米国の医療事情を確認するには役立ったと言えよう。

要するに、日本においてジェネリックが普及するには、かなり強力な政策誘導

なければ絶対に無理である。現状の薬価制度にしても、医療機関が未だに薬価差に

経営的インセンティブを感じざるを得ない制度内容(新薬の7掛け)となっている以上は、

薬価制度そのものを思い切って変えないことには、積極的なジェネリック使用に動くことは

あり得ない。ましてや、調剤薬局の調剤比率が6割を超える現在、既存薬に加えて、

いたずらにジェネリックの品目を増やしたくないという調剤薬局側の“棚事情”“懐事情”

があることを無視できない。

薬価維持特例制度が仮に実現しても、特許切れ品薬価を全て7割以上ダウンさせる

といった思い切った政策転換をしなければ、普及は難しい。

学会は、もっと現実的に政策提言をしていかなければ、世の中は動かないことを

肝に銘じるべきだ。

昨日は今や著名な経営コンサルタントとして日本中にクライアントを持っている

I氏の経営セミナーに初めて参加してみた。I氏はベストセラー作家でもある。

何故、参加したのか?

・「そんなに有名な経営コンサルタントの話ならば、一度は聞いておこう」

・「会員¥3,000 非会員¥6,000という低価格の月例セミナー2時間の中身が

  果たして満足いくものなのか」

・「セミナー形式について参考になるものがあるかもしれない」

といった興味本位での参加だった。

会場は120名ほどで満員御礼状態。2時間のうち1時間余は、自社の宣伝だった。

残る1時間弱がメインテーマの“リアル営業vsネット営業”についての話。

前半の自社宣伝の中では、同社主宰の倶楽部会員になると、日本における

成功企業(事業)のケーススタディのレポートが毎月届くとのこと。

その雛形をもらったのだが、東京12ch.が得意としている“カンブリア宮殿”や

“ソロモン流”でも取り上げた題材だったので、こちらとしてはよく知っている内容で

ガックリきた。

また、I氏のとっておきの話として出てきた企業の例として理髪チェーン“キ○ー○ー○ウ○”

があったが、これもPBAの毎期10月講座でお世話になっているKBS池尾教授の

ご講演でよく知っていたため、これも期待はずれ。

メインの後半の講演では、インターネットとリアルの営業をもっと仕組み的に工夫せよ

とのことだったが、これも目新しい内容はなく、やはり6千円だけのことかと会場を

あとにした。

著名な経営コンサルタントならば、もっとオリジナリティのある内容を話せないものか?

昨日は会員になっているスポーツジムに行ってトレーニングをしてきた。

独立起業家にとっては、文字通り「体が資本」ゆえに、病気をしたら他にスペアになってくれる人材がいないため(研修・講演は代役ができない)、極力、時間を見つけては行くようにはしているが、せいぜい週に1度行ければ良い方だ。

企業に勤めている時は、本当に体調が悪ければ有給休暇を使えたが、今はそれができない。

今となっては、サラリーマン時代は本当に「天国」だと感じる。

よく佐藤は言うが「会社は授業料をくれる“ビジネススクール”」なのだということ。

ゆえに、サラリーマン諸氏には、今の身分を本当に有難く思って欲しい。

会社のありがたみを感じ取り、自分のミッションを最大限に果たしてもらいたいものだ。

クリニカルパス学会で訪れた岐阜市は佐藤が幼少の頃、実家(大垣)から絵を習いに通った街だ。(そのせいか、小中学校の校内写生大会では常に入賞【金・銀・銅賞】を果たしていた。)

その頃の岐阜の街は、繊維問屋が街の中心地を占め、活気に満ちていて人通りも本当に多かったのを子供心に感じていた。

ところが、今回の学会出張で、様変わりした岐阜市を見て唖然とした。

とにかく、人の通りが県庁所在地にしては少な過ぎるのだ。

戦後、繊維産業で興した街だが、その繊維も斜陽産業となり、岐阜およびその周りの市も次第に活気を失っていく運命の道を辿ったということだ。

観光と言っても金華山にそびえたつ岐阜城があるのと、長良川の鵜飼くらいが有名であろう。

しかし、通年でのインパクトには欠ける。

やはり、政治が産業の復興を真剣に後押しして取り組むようにしていかなければ、なかなか地方都市が活気を取り戻すということは難しいと言える。

経済復興に手腕を発揮する郷土の政治家の出現が今ほど望まれる時は無いのではないか。

第10回日本クリニカルパス学会が終了した。

本日のシンポジウムの場で明らかにされて驚愕したのだが、こんなところにも「事業仕分け」の

悪政が忍び寄っているということ。

シンポジウム4:「岐阜地域における地域医療連携」にて岐阜大学大学院救急・災害医学分野

の小倉真治教授が進めている“救急医療支援情報流通システムGEMITS”が事業仕分けで

廃止の対象に入ったとのこと。

GEMITSは岐阜大学を中心とした企業コンソーシアムで経済産業省の予算で4年間かけて

開発するもの。

GEMITSは次の4つのシステムで構成されている。

1)医師の状態、機器の稼働情報などを自動的に収集して病院の診療可能性をリアルタイム

  で把握する「病院情報収集システム」

2)患者情報を受け取り、病院情報を加味して搬送先を割り出す「統合エージェントシステム」

3)救急車両に搭載するシステムと、データ入力などを行う携帯端末を合わせた「車両ITシステ

  ム」

4)複数の無線通信方式の中から通信を常時最適な状態で行うための「車両通信システム」

救急救命の現状を明らかにカイゼンするシステムなのだが、予算カットでこの先どうなるのか?

今の「事業仕分け」は明らかに国民にとって必ずしも良い方向にあるとは言えない。

第10回日本クリニカルパス学会に参加のため岐阜に来ています。

今日は初日ですが、昨日とは打って変わって晴天。

金華山(山頂に岐阜城がそびえる)を囲む風景も非常に鮮やかでした。

学会場では今期のPBAにてご講演頂いた堀江健夫先生(前橋赤十字病院)にお会いした。

シ○ビ○ー○の上市で喘息薬の市場は一変するだろうとのこと。同感。

迎え撃つG○Kのマーケティングが見ものだ。

今日の学会のトピックスは何と言っても、教育講演2「DPCを用いたクリニカルパスの評価」を

口演された松田晋哉氏(産業医大公衆衛生学教授)だろう。

「現在、多くの病院でパス公開大会が開催されているが、今や、“エントロピーが拡散”し、

パスの“博覧会化”しているのは如何なものか?」と皮肉った上で、自身の領域であるDPC

について、

「DPCデータを多くの病院ではe,fファイルという優れもののデータを持っているのだから、

一般にあるソフト“アクセス”の機能を活用してパスの評価を各病院単位で行うべき時代に

来ているのではないか。」

と締めくくった。さすがのDPC研究の第一人者だけのことはある。

学会は明日もある。また、刺激を受けてこようと思う。

では、また。

今朝、大阪出張に出かける寸前にFAXが流れてきた。

発信元は前職の会社だった。

FAXの内容は、佐藤の前職の製薬企業時代の常務取締役医薬営業本部長の訃報だった。

76歳での逝去。 脳梗塞を患っておられたという風の便りは聞いてはいたが・・・・・。

明晩が通夜、明後日が告別式とのこと。

大阪、岐阜の出張がなければ、当然、臨席するのだが。残念!

ご冥福をお祈りしたい。

ようやく『Monthlyミクス』の新年号の連載記事を脱稿し、先程、エルゼビアジャパン社

に送信しました。

ひょんなことから、今年の2月号から書き始めたのですが、これで丸1年になるんですねえ。

あっという間の1年です。

今回の記事のタイトルは「PBA流戦略思考“BERCLs”」としました。

文字通り、私が今まで薬業界で培ってきた経験を踏まえての思考法です。

世の中には多くのフレームワークが存在するのですが、それだけでは足りないものを

感じており、自分流の思考のパターンを決めたわけです。

1月に発刊したら、是非、読んでください。

それにしても、パソコンを打ち続けていると最近は肩が凝って困っています。

生まれて初めて「ピップエレキバン」を買ってきて試しているのですが、

本当に効果があるのでしょうかねえ?

さて、明日から出張です。

大阪⇒岐阜へと行脚します。

岐阜では「クリニカルパス学会」に参加しますので、読者の皆さんにもお会いする

かも知れませんね。その時は、宜しく!

では、また。